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税務調査の現場で対応すべきこと ~申告漏れの指摘を回避する交渉術~

 

今月は令和7年6月ですね。来月の7月は税務署員の異動の時期であり、その後すぐによく「厳しい」と

言われている秋の税務調査が始まって参ります。

私は税理士ではありませんが、今月はその税務調査の現場で対応すべきことなどについて一般的な事を書いてみたいと思います。

まず、秋の税務調査の対象となる法人の決算月は、2月決算から5月決算法人が対象と言われています

(都市伝説かも知れませんが)。当社のお客様で3月決算の法人は、毎回9月ごろに税務調査が行われて

います。という事は、6月~翌年1月決算法人は春に税務調査が行われていることになりますが、この期間の決算法人に対し秋に税務調査が来るというのは、何か目的があって来るという事になります。

前述した通り、一般的に春より秋の方が税務調査の内容は厳しいと言われていますが、その理由として次の

ようなことが挙げられます。

  • 一般的に調査結果は12月末までに出すと言われていますが、最長 翌年の6月まで調査を行っても

構わないという心構えがある。

  • 税務調査官の人事評価が12月末までの実績で決まると言われている(特に重加算税は高評価)。

 

一方、春は2月~3月に確定申告があり、また人事異動が7月だとすると期限は6月までとだいたい

決まっているため、指摘を受けても交渉の余地は十分にあると言われていますが、本当のところは定かでは

ありません。

その税務調査の中で「質問応答記録書」というものがあります。これは、調査関係事務において必要がある場合に、質問検査等の一環として調査担当職員が納税義務者等に対し質問をし、それに対する納税義務者等

から回答を受けた事項のうち、課税要件の充足性を確認する上で重要と認められる事項についてその事実関係の正確性を期するため、その要旨を調査担当職員と納税義務者等の質問応答形式等で作成する行政文書です

(法的根拠なし)。また、重加算税を課すための隠蔽や仮装の直接証拠となる文書(刑事事件ならば、自白

調書)となります。納税義務者に対し署名押印が求められますので、これは顧問税理士とよく相談して下さい。

この相談に対する返答内容に、顧問税理士の力量が問われることとなります。

最後に税務調査官からの質問に対する答え方の注意点を申し上げます。

「はい」「いいえ」「分かりません(覚えていません)」「調べてから回答します」の4つ + 質問

されたことのみに関する回答だけして下さい。誘導尋問もあり得ますので、質問をよく吟味し回答して下さい。そして嘘は絶対にやめてください。嘘がバレた場合、重加算税に持ち込まれることがあります。

とにかく、前述の4つのワードで回答するよう心掛けてください。

 

応援しています。

 

令和7年6月吉日

有限会社エフピーマネジメント 代表取締役 大友 一夫

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