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社長が把握しておくべき財務とは ~本当の収益力を見るなら経常利益~

 

法人には5つの利益があります。

それは、① 売上総利益(粗利益)営業利益 ③ 経常利益 ④ 税引前当期利益 ⑤ 税引後当期利益です。

この中で、まず一番重要なのは① 売上総利益(粗利)です。この粗利が少なければ、法人の資金繰りに多大な影響を及ぼします。また当たり前のことですが、この金額が少なければ扱っている商品・サービスが悪い

ため市場に受け入れられていない可能性が高いと推測されます。是非、商品・サービスを見直し、市場に

受け入れられる競争力を獲得してください。

そして、銀行から融資を受け企業経営を行っている法人様は、② 営業利益 を大切にされていると思います。

これは銀行から付けられる「銀行格付」がこの営業利益を重視しているからです。なぜなら、銀行はこの営業利益が多い企業を、余裕を持って利息を払える優良企業だとみなすからです。このことから、銀行側の視点に立って考えると、営業利益を良くするように決算書を作成することが大切になってきます。銀行を重視する

社長は、自ずと営業利益を重視するようになってくると思われます。

しかしながら、企業の格付けを行う調査会社は、実は営業利益よりも経常利益を重視しています。

まず経常利益とは、営業利益に営業活動以外の損益を加減したものです。ではなぜ、営業利益より経常利益のほうが重要なのでしょうか?それは、中小企業は一般に借入金が多く、実は支払利息が費用の中で大きな

ウエイトを占めていることがよくあるからです。ましてや、今年の1月には日銀が政策金利を押し上げて

0.5%となり、さらに今年中にあと2回利上げするのではないかと予想されています。もし仮に2回利上げされたら、政策金利は1%となり、銀行からの借入金の金利はどのくらい上がっていくのでしょうか?

御社はどのくらいの借入金利の上昇に耐え、経常利益の黒字を確保できるのか。損益計画の見直し等を図り、

最悪への備えをしておくべきだと私は思います。

それには、コストの一種で、ある意味 最大かもしれない法人税の節税、または繰り延べを図っておくべきではないでしょうか。なぜなら、今の利益が未来もずっと続くかどうかは分からないためです。

そんなことを考えさせられたのが、令和7年1月17日でした。プライベートなことなので詳しくは

申し上げられませんが、私の人生で最もショッキングなことが起きた1日でした。私はその日、血圧が200を

超え、生命の危機を感じる程でした。

皆様、本当にいつ何が起きるか分かりません。家族・社員・取引先を守るためには事前に想定し、しっかり

準備しておくことが肝要です。私とご縁のある社長には、今後もこの事を伝え続けていく所存です。

繰り返します、「いつ何が起きるか分かりません」。

 

今月は少しとりとめのない内容となってしまいました。申し訳ございません。

今後とも宜しくお願い申し上げます。

 

令和7年2月吉日

有限会社エフピーマネジメント 代表取締役 大友 一夫

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