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「相続税 大幅増」の可能性  ~ 富裕層の相続戦略の転換点に ~

 

皆様、いよいよ年末が迫って参りました。今年一年はいかがだったでしょうか?目標を達成でき非常に良い年

だったなど、いろいろだったと思います。2026年はより素晴らしい一年になることを心より

祈念いたしております。

さて今月は、先月にも少しだけ予告しておりました「不動産を活用した王道節税スキーム」の情報を

書きたいと思います。例年12月中旬に翌年の税制改正が発表されます。この内容が今回の改正に入るか

入らいないかは現段階では何とも言えませんが、今回もし入らなくても来年には確実に入ってくると思われ

ます。一年延びたから今のうちにと無理な節税対策を、不動産を活用して行うと総則6項により全額否認

される可能性が出てまいりますので、くれぐれも慎重な対応が肝心と思います。

それでは、ここから改正予定の中身について書いていきたいと思います。

富裕層の間では相続対策として「相続直前に高額不動産を購入し、評価額を圧縮する」手法が長らく活用されて

きました。しかし今、このスキームが封じられる可能性が高まっています。与党税制調査会では、相続や

贈与が発生した際の不動産評価について、購入から一定期間内の物件を「取得価格」で評価する案が有力視

されており、実現すれば節税効果はほぼ消滅することになります。

日本の相続税制度において、土地は「路線価方式」、建物は「固定資産税評価額」を基準に評価されて

きました。これらの評価額は実勢価格を大きく下回ることが多いため、相続直前に高額不動産を取得して

評価額を抑え、節税効果を得る手法が長らく富裕層の間で用いられてきました。しかし、こうした「相続直前の不動産購入による節税」を是正するため、与党税制調査会は制度の見直しに向けた議論を本格化しています。特に有力視されているのが、取得から一定期間(5年以内等)に相続、または贈与された不動産については

従来の路線価等ではなく、取得価額(購入価格)で評価するという案であります。この制度が導入されれば、実勢価格と大きく乖離する従来評価のメリットは薄れ、相続直前の不動産購入による節税は事実上困難となります。国税当局はこれまでも、節税目的が疑われるケースに個別鑑定を行うなどの対応を行ってきましたが、明確な基準や線引きは存在していませんでした。そのため、総則6項を発動して対応してきました。

今後の相続戦略について、私は二つの視点で考えています。

一点目は、従来通り何らかの手法で評価減を行い、相続税全体を下げる(この手法は唯一残っています)。

二点目は、あえて評価減対策は行わず、ある手法を使い相続財産全体を多くし、納税後の資産額が変わらないようにする手法です。私はこの後者をお勧めしております。

 

皆様、今年最後の情報となります。良いお年をお迎えください。来年もよろしくお願い申し上げます。

 

 

令和7年12月吉日

有限会社エフピーマネジメント 代表取締役 大友 一夫

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