先日、3ヶ月ぶりにお会いしたクライアントから、嬉しい報告がありました。
当クライアントもコロナの影響で今年の5月は前期比50%以下の売り上げで、先行きに大いに不安をお持ちだったようです。しかし経営陣はじめ全社員が一丸となって頑張り、6月、7月、8月と対前年比80%、90%、95%と復活したと聞きました。新店舗では、予算の140%で推移しているとの事。私も大変嬉しくなり、自分も頑張ろうと明るい気持ちにさせていただき、感謝を言ってまいりました。皆様も、まだまだ先行きが見えないという方も多いと思いますが、何とかなると陽気に気楽に明るく行きましょう。
さて、今月は「言い値」だけで満足せず、「言い払い」まで詰めるという事をお話ししていきたいと思います。
「言い値」という言葉が、昔から商売の世界にあります。こちらが提示した値段がそのまま通るという意味です。往々にして社長は「言い値」でビジネスが成立すると、みんなホクホクです。
しかしお金を残す社長を考えたら、これだけでは不十分です。最後の詰めで絶対に押さえて欲しいのは回収条件です。不思議なことに「言い値」という言葉はありますが、「言い払い」という言葉は聞きません。
経営の現場でも、こんなことがあります。大口取引が「言い値」で決まる。それに安心しきってしまって回収条件まで話を詰め切れていない。回収条件は相手の言う通りになってしまっている。売り上げを追い続けているとこういう事は十二分に考えられます。
回収するまで100日もかかってしまう。こうなってしまうと、典型的な「勘定あって銭足らず」の状況になります。
税法上、売上を計上するタイミングは引き渡し基準となっています。入金が何日後だろうが引き渡した時点で、売上は計上しなければならないのです。ビジネスを展開している以上、絶対に避けて通れないコストが税金ですが、この税金を払うために、最悪借金をしないといけない。
こういうことになりかねないわけです。
借金の理想的な姿は、前向きな設備投資であり、経営スピードをつけるためです。
こういった借金は大いに結構ですが、税金を払うために借入をする。これは絶対に避けなれればなりません。
ですから「言い値」だけではなく、「言い払い」まで詰める。
これを、お金を残す社長になるために、是非習慣にして欲しいと思います。
応援しています。
2020年9月28日